Fujiatorieのブログ

WFに向けて制作するガレージキットの制作過程など、フィギュアに関連することを載せていきます。

個人制作19(ホーリーアリナ 製作記)

最終仕上げをして、ついに完成しました。

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制作後感想

今回、役7ヶ月の歳月をかけ1つの作品を作り上げてみて、作っていく過程でZBrushの知らなかった機能を沢山知る機会となりました、それを活用し制作を進めたことで、より自分の3Dデータ制作の自信になりました。美少女フィギュアの制作において、今回自分なりにワークスケジュールを用意していましたが、正直今回の進め方で良かったと思うことは、ほとんどありませんでした。よりスムーズに作り進める為にはどうすれば良いのかが把握でき、何を優先して作るべきなのか痛感する事が出来ました。自分が人体で理解できていない部分もよくわかり、数をこなして理解を深めたいと思いました。

一つの作品を作り続けるモチベーションが続くか心配でしたがデータ制作の時点では、妥協する事なく制作を進めることが出来たと思います。しかし、3Dプリントした後のパーツの磨き作業や粘土埋め等はあまり気乗りしませんでした。

装飾が多く、塗装する時間を十分に確保するため、修正の無いパーツの複製等を先行して行いました。クリアパーツを多く使い遠くで見たインパクトと近くで見た驚き、2度楽しめるような作品を目指しました。

今回は終盤の期限迫る中で離型剤の塗り忘れなどのミスはしなかったので良かったのですが

締め切りまでの逆算と作業の進め方、

原型製作から出力の為の準備等々、これからフィギュアを制作するにあたっての課題は沢山見つかりました。

・特に苦労した点

絵からは少々読み取りにくいポーズで各先生方の指導の元、製作、修正を繰り返しました。

なのでフィギュアを作る際は最低2面図(前後のイラスト)は欲しいと感じました。

装飾が多いので絵の通りにする為に微調整(厚みを付けるなど)繰り返し、

見栄え良く現実的な立体化をする為に試行錯誤しました。

磨き作業は覚悟していた以上に時間もかかり繊細な作業で、パーツ数も多かったので全てのパーツ完全な状態まで磨けず不完全燃焼となりました。

しかし、複雑な形状の複製から塗装までの様々な手段方法を知る事が出来たので長い目で見た時、結果的にはこのキャラをやって良かった。と思えました。

 

制作後記…

完成間近で前髪のパーツが割れてしまったり、

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装飾を付ける為の瞬間接着剤の硬化促進スプレーが少し顔にかかってしまい、アイペイントが崩れるなどのアクシデントはやはりありました。

何事もそうですが、やはり余裕を持って作業したいですね、、

以上で全19回のホーリーアリナ 制作記を締めたいと思います。

次回作る美少女フィギュアはもう少し安易な物にします笑     

ありがとうございました😊

個人制作18(ホーリーアリナ 制作記)

塗装も終盤に入りました。

今回は後光から塗っていきます。後光の色はゴールドが使われていますが、ゴールドと一重に言っても様々なゴールドがあります。

まずは今回使用する色をスプーンに吹き付け調色しながらそれぞれ使う色を決めます。

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真ん中は左右の色を1:1で混ぜました。
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次に後光の周りを囲む破片を取り付ける為にプラ板を円カッターで切り、
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サポートとして使います。
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次にマントの内側を塗装。

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光沢の黒で染め上げた後、Show upさんのマジョーラカラー(アンドロメダ)を使います。

こちらの塗料は変光塗料で見る角度によって見える色が変わります。下から光を入れる予定なので、より綺麗で目立つ色にしようとこちらを選びました。

最後に台座にひと手間を加えます。

まず、ラッカー塗料の黒を希釈せずに瓶に飛ばします。
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そこに艶消しクリアーを吹くことで差し込む光をらんたんのようにする事ができます。
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次回、組み上げて完成となります。

個人制作17(ホーリーアリナ 制作記)

今回は頭オブジェの角の塗装から始めます。

台座や地面の表現の為に購入していた、こちらのセットが合致しそうだったので内二色を使用して塗装しました。

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分かりにくいと思いますが、一応影とハイライトを意識して塗装してます笑
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腕や胸にある金のラインさマスキングテープの上からマスキングゾルで補強する形で使用しました。
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金を塗装し、不備がある場所には細い筆でレタッチして修正します。
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金の部分が塗装出来たら、そのライン上をマスキングして、艶消しの白を塗ります。
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白一色ではなんの説得力も深みも無いので、

下から影色として、薄く希釈した紫を使用します。
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最後に髪の毛を塗りました。

次回はマントの内側や、台座等の仕上げをしていきます!

個人制作16(ホーリーアリナ 制作記)

今回はアイペイントを行います。

前髪パーツをつけ外しし、目の位置を調整します。

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次に、目以外を肌色で塗装したいので水性のペンで下書きをしたところを目安にマスキングゾルを定着させます。

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今回のキャラは肌白なので、今回のアイボリー色のレジンと色の差が殆ど無い感じになります。

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マスキングゾルを剥がし、この時点でラッカーのクリア塗料を吹き付け肌色の部分を保護します。

ここからは保護した塗膜を侵さないようにエナメル塗料を使います。白目部分をエアブラシで塗った後、筆を使って上瞼の輪郭を決めます。

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次に瞳の輪郭と眉毛を描き、納得がいけばエナメルのクリアーで塗膜を保護します。

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次に瞳の中のベースカラーを入れます。
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瞳の中の濃い色の部分を塗ります。
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最後にハイライトとタミヤウェザリングマスターを使いチークを入れたら顔は完成です。
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次回はまだ終えていない塗装を急ぎ進めていきます。

個人制作15(ホーリーアリナ 制作記)

今回から塗装をしていきます。

本来はすべてのパーツを塗装できる状態にして仮組みしてから行うのですが、結局塗装に裂ける時間は少なくなってしまったので、

バリ取りや磨きの作業の後、塗装の準備ができたパーツから塗っていきます。

下のマントは外側は缶の白サフ、内側は缶のグレーサフを塗り重ねていきます。

 

ディテールが細かいパーツはサフでぬるくなってしまわないように、エアブラシのサフを使います。

クリアーパーツを塗っていきます。

星形正八面体はすべての面を800〜1500番のヤスリで磨いた後、クリアグリーンと光沢クリアを希釈したものを10回ほど塗り重ねました。

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ラッカー塗料とエナメルをうまく使い分け、仕上げていきます。

 

個人制作14(ホーリーアリナ 製作記)

他のパーツも研磨が完了次第粘土埋めを行います。

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片面にシリコンを流し、半対面の粘土を剥がします。

この時に原型の近くにある粘土の残りカスを丁寧に取り除きます。(粘土が残っているとその分完成する形が変わってしまう為)

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その後離型剤(シリコン同士の接着を防ぐ)を塗り

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更にレジンの流れを良くするためにベビーパウダーを塗します

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テストショットは脚の先端が整形されていませんでしたが、本番では上手く流れてくれました。

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今回初めてウェーブのシリコンを使用しましたが、普段使っているMr.シリコンよりも硬く、型持ちは良さそうですが、真横に付いているダボ部分は千切れやすく、頭パーツの型は二回の複製でシリコンがちぎれてしまいました。

パーツによってシリコンを使い分けたり、埋め方をもっと思考する必要がありそうです。

抜き終わったパーツの表面の離型剤成分や油分を取り除く為に30分ほど湯煎します。

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パーツ数が多く苦労しましたが、次回からは塗装に入ります。

個人制作13(ホーリーアリナ 制作記)

待ちに待った版権許諾の回答ですが、

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残念ながら版権様からの許諾は頂くことが出来ませんでした…。

ですが個人制作として、ガレージキット化します。

まずは複製を行います。

一番大変な作業となる下のマントから始めます。

各先生方と相談した結果、このような二面型で複製を試みます。

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原型との際はエナメル溶剤とシリコンペンを使います。

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私自身まだ複製の経験も少なく、この型で上手くいくビジョンが見えていないのですが個人的にこのパーツを分割する事は避けたいので多少のリスクは背負っていきたいと思います。

片面目、Mr.シリコーン約1.5kg程を一度に混ぜました。この量を一度に行ったのは初めてで、自分の思っている二倍程の速度で硬化が始まってしまい満足に空気抜きを出来ないまま流す事になりました。

必要以上に流してしまったのでここで切り取ります。

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もう片面を流しました。

多少の失敗もありおそよ4kgのシリコンを使いました。

気泡だらけですが、型はこんな感じになりました。

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平面な方に当て木をしてクランプしてレジンを流します。

無事に流れてくれました。

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一部空気を抜く場所の見積もりが甘く、大きな気泡が出来ていましたが、今回販売が出来ないことを加味して、型ではなく複製品をパテで治すことにします。

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欠損した面はツルツルとしているので、まずリューターで軽く表面を荒らします。
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そこにエポキシパテを詰め込み、手である程度慣らします。(硬化後に若干の引けを考慮して少し多く盛り付けます)
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完全に硬化したら綺麗に塗装する為に表面をつるつるにします。今回のようなパーツには電動工具やスポンジヤスリが非常に役に立ちます。

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その他、手や上マント等の先端まで流れにくそうな一部パーツは真空脱法機を使って複製を行います。

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星形正八面体パーツはUVクリアレジン(SK本舗様のホーリーレジンを使います)を使うので、造形村の透明シリコンを使います。

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また先生のアドバイスより、微細な凹凸も拾ってしまい、見た目の透明度が落ちてしまうということで、粘土埋めの前に光沢クリアの塗料を吹きます。

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型を作りUVレジン(ソーリーレジン)を流します。1度目は真空脱法機を使いましたが、レジンの粘度が高く空気が逃げにくいのか、気泡だらけになりました。

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次にストローを刺してその中を通す方法を試しました。真空ではなく加圧鍋を使って、気泡を取り除きます。

かなり気泡を少なく抑えられたと思います。

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次回はまだ複製できていないパーツを複製していきます。